EPAとは?
EPAはエイコサペンタエン酸(EicosaPentaenoic Acid)の略称です。体内でほとんど作ることができない必須脂肪酸の1つで、青魚や油分の多い魚に豊富に含まれています。
EPAには血液をサラサラにする作用があります。血液に粘りがあると血管を通るときの摩擦で血管を傷つけてしまいます。血管の修復を繰り返すと血管は脆くなり次第に硬くなって動脈硬化症が進行してしまいます。このEPAの効能は"動脈硬化症"や"高脂血症"の治療薬として利用されています。
日本の死因でがんに次ぐ第2位は心疾患となっています。心疾患には狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患がありますが、これらの多くの原因は動脈硬化症です。固くなった動脈にできた血栓が心臓の冠動脈に詰まると心臓の細胞が壊死する心筋梗塞になります。
EPAをたくさん摂り続けると血管・血液の健康を維持し、動脈硬化や心疾患の予防効果があります。むかしから肉と魚では魚の方が健康に良いと言われますが、EPAが多く含まれる魚が健康に良いので納得です。
EPAが多く含まれる魚
青魚と油分が多い魚にEPAがたくさん含まれます。特に多い魚類は次のとおりです。
- マイワシ
- まぐろ(トロ)
- サバ
- 真鯛
- ブリ
- サンマ
マイワシとサバは庶民の代表格の魚ですが、EPA含有量は優秀ですね。アジも青魚ですがEPA含有量はサバの1/3程度でした。
EPAが効率よく摂れる料理
EPAは水に溶けやすい性質があるので煮魚をすると煮汁に染み出してしまいます。煮汁は捨てずに煮魚にかけて食べると良いですね。
EPAが効率よく摂れるのは、お刺身・脂ののった旬の焼き魚です。生の魚からEPAは豊富に摂取できるので真鯛のカルパッチョも良い調理方法ですね。
まとめ
- EPAを摂ると動脈硬化・心疾患の予防につながります。
- EPAは青魚と油分の多い魚から摂取できます。
- お刺身と焼き魚をすると効率的にEPAを摂ることができます。
グルメ番組を観ていると肉料理は紹介されるのに魚料理はあまり紹介されません。視聴者が肉を求めているのかもしれませんが、テレビは影響力の大きいメディアで流行を生み出すパワーを持っています。北海道・東北・北陸・東海・四国・瀬戸内・九州と日本全国おいしい魚はいっぱいあるので肉一辺倒ではなく魚料理の魅力を伝えてもらいたいですね。