すーさんブログ

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エコノミークラス症候群を予防するには?原因と予防方法

飛行機の狭い座席に長時間座っていた乗客が、機から降りた直後に倒れる病気であることに由来してエコノミークラス症候群となっています。別名、ロングフライト血栓症または旅行者血栓症ともいいます。
エコノミークラス症候群ですが、2002年にサッカーの高原直泰選手が発症して世間に広く認知されるようになりました。車の中で長時間動かずにいることも発症原因となってしまうので、車中泊をする人は注意が必要です。

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エコノミークラス症候群の原因

飛行機や車の中で長時間同じ姿勢でいると足(下肢)が圧迫され、血流が悪くなり足の深部にある静脈に血栓ができやすくなります。小さな血栓が肺の静脈を詰まらせてしまうことでエコノミークラス症候群を発症します。
飛行機の中は乾燥して気圧が低いため、体の水分が皮膚から蒸発しやすい状態になっています。体の脱水状態に気づかずに水分補給をあまり行わなかった場合、血栓ができやすくなってしまいます。
飛行機を降りるときに立ち上がったり歩き出すと、足にあった血栓が血流によって肺に運ばれ肺の血管に詰まり呼吸困難や動悸などの症状を引き起こします。

エコノミークラス症候群の予防方法

主に足に血栓ができるので歩くなどの同じ姿勢を続けないことが大切です。

  • こまめに立ち上がって歩く
    歩くだけで足の静脈の血流が良くなります。足の筋肉が血液を心臓へ送るポンプ作用をしているのでただ歩いて移動するだけでOKです。
  • ふくらはぎ・足裏・足の甲のマッサージ
    静脈の血流が滞らないように下から上につま先からかかと方向へマッサージしましょう。歩けないような狭い車内の場合はマッサージで対応します。
  • ポカリスエットなどのスポーツドリンク(イオン飲料)を飲む
    水分不足になりがちなので水分の補給が大事です。ただし、お茶やビールなどは利尿作用があり逆に水分が失われてしまうので、スポーツドリンクか水を飲むと良いです。電解質を含むスポーツドリンクは体への吸収量が多く、尿の排出量は同量の水を飲んだ場合よりも少ないようです。
  • 高血圧があったり肥満の人、また糖尿病や高脂血症の人は血栓ができやすい体質と言われています。血栓ができないために足指のグーパー運動や足もみ、定期的にトイレに行くように水分を多めとるなど対策をしましょう。

まとめ

エコノミークラス症候群は今まで健康だった人でも突然なってしまう疾患です。健康体のプロスポーツマンでも長距離移動(しかもビジネスクラスでも)で適切な対処をしていないと罹ってしまいますし、一度罹ってしまうと競技復帰後も再発しやすい体質になってしまうのでやっかいな疾患なのです。2019年3月には現役バリバリのスターNBA選手もこの疾患で3年程治療の結果コンディションが戻らなくて引退してしまいました。
エコノミークラス症候群は飛行機だけでなく、車や室内でも起こりうるので長時間の座りっぱなしや脱水症状には注意しましょう。