すーさんブログ

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ナスの栄養素「ナスニン」の効果

ナスは夏の野菜として有名ですが、ハウス栽培が可能で今では年中スーパーの店頭にならんでいるのを目にします。
旬は8月ごろでその実はずっしりと重く暗紫色の特徴的な皮にはハリがあります。夏や秋においしいナスにはどのような栄養素があるのか調べてみました。

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ナスの生産地ランキング

2017年の全国生産量は次のようになっています。

  1. 高知県
  2. 熊本県
  3. 群馬県

温暖な四国の地域ということもあって高知県はナスの生産量日本一です。

ナスの成分はほとんど水分

ずっしりと重いナスですが約93%は水分です。東洋医学では古くから「ナスは体を冷やす」と言われています。基本的に夏野菜(ナス・トマト・きゅうり・スイカなど)は体を冷やし、冬野菜と根っこを食べる野菜(人参・かぼちゃ・玉ねぎ・ごぼう)は体を温めます。
ナスはアクが強くてあまり生では食べませんが、生で食べられて水分が豊富な夏野菜は体を冷やすのはガッテンがいきますね。今は冬でもナスが食べられますが、食べ過ぎると体が冷えてしまうので注意が必要です。

ナスに含まれる栄養素

ナスは栄養の高い野菜ではありませんが興味深い栄養素を含んでいます。

ナスの主な栄養素

  • ナスニン
  • カリウム
  • コリン

ナスニンはナスの皮の部分に含まれるポリフェノールの一種で体内で活性酸素の発生を抑制する"抗酸化作用"があり、ガンや生活習慣病を抑制する効果があります。アントシアニン系色素のポリフェノールであるナスニンは、眼の網膜にあるロドプシンの再結合に働きかけるため眼精疲労のケアにも効果を発揮します。
皮に多く含まれており水に溶けやすいので、皮ごと調理して汁を飲める味噌汁などの料理にするとナスニンをしっかり摂ることができます。

カリウムは細胞内に多いカリウムイオンの元になり、ナトリウムとカリウムは細胞の浸透圧を調整するのに重要です。その他に心臓の機能や筋肉の機能に重要な役割を果たします。

コリンはヒトの細胞膜の主成分(リン脂質)の元になり、脳内神経伝達物質であるアセチルコリンの材料で、アルツハイマー型認知症の予防に効果があるとされる他に、血圧やコレステロールを下げ動脈硬化を予防します。

ナスが含まれることば

秋茄子は嫁に食わすな」が最も有名なことわざでしょう。旬のナスがおいしいことから、"嫁に食べさせるのはもったいない"という姑の嫁いびりの句として有名ですが、別説には"ナスは体を冷やすから大事な嫁には食べさせるな"という前述とは真逆の意味があるそうです。私は文字で見ると意地悪な姑が言ってそうな感じがします。
茄子は性寒利、多食すれば必ず腹痛下痢す。女人はよく子宮を傷ふ」は江戸時代に貝原益軒が養生について記した指南書「養生訓」の内容です。養生訓ではナスは多食すると体を冷やして下痢をすると書かれています。

さいごに

ほとんどが水分の"ナス"ですが、暗紫色の皮には聞き慣れない「ナスニン」という貴重な栄養素が存在していました。
栄養素が集中しているナスの皮は剥かずに調理するのがおすすめです。ナスには味があまりないのでいろいろな料理に入れても邪魔になりません。夏野菜カレー、麻婆茄子、焼き茄子、味噌汁、天ぷら、肉味噌炒めなど、濃いめの味や味噌味がとても合ってご飯がすすむおかずになりますね。