2019年9月25日午前1時5分に種子島宇宙センターからH2Bロケットが打ち上げられ約15分後に予定の軌道に投入されました。
このH2Bロケットですが、当初9月11日午前6時33分に打ち上げられる予定でしたが発射台の火災で延期になっていました。
今回の打ち上げ時間が午前1時5分と"ド深夜"だったのはどんな理由があるのでしょうか?調べてみました。
今回のH2Bロケット打ち上げのミッションは国際宇宙ステーション(ISS)へ無人補給機「こうのとり」8号機を届けることです。ロケットを最短距離でISSに到達させるにはISSと同じ軌道面に合わせて打ち上げる必要があります。この軌道面から外れてしまうと人工衛星は燃料を使って自力でISSの軌道まで移動しなければなりません。日本はコストの少ないロケットの打ち上げを目指しています。種子島宇宙センターからISSの軌道面までの最短距離を計算してロケット燃料を少なくすることでコストカットした結果、延期になった前回が午前6時33分で今回は午前1時5分になったようです。
H2Bロケット打ち上げの動画(16:00ごろからが打ち上げの瞬間です)
【ISSとH2Bロケットに関するうんちく】
- ISSでは世界標準時(UTC)を使用しています。日本での打ち上げ時にISSの宇宙飛行士がJAXAと交信するかは不明ですが、日本時間午前1時5分はISSでは前日の午後4時5分でした。
- ISSは約90分で地球を1周します。1日で地球を約16周です。
- H2Bの読み方ですが、JAXAでは"エイチ・ツー・ビー"ですがテレビなどのメディアは報道各社が定めた読み方で呼んでいます。よく聞くのは"エイチ・ニ・ビー"ですが、「2」の読み方が個人的にすごく違和感を覚えます。
- こうのとり8号機は28日にISSに到着する予定です。しばらくは同じ軌道上で追いかけっこ状態です。
今回、深夜の打ち上げだったので見物客はほとんどいなかったのではと予想します。ロケット打ち上げのニュースのときにいつも思うのですが、一度でいいので現地で打ち上げを見物してみたいです。旅行会社で見物ツアーってやっているのでしょうか?非常に興味深いです。